作品の中に爽やかな信州の風を吹かせたい、そんな願いを込めて

あさのたかをは、1980年に北アルプスが大好き、という理由で松本に引っ越しデザイン事務所を始めました。グラフィックデザイナーとしての活動の中で、切絵や版画、ペン画、水彩画などいろいろな手法でアルプスや里山の風景を描いてきました。その描いた絵を作品として残していきたい、信州を訪れる人にこの素晴らしい風景を自宅でも楽しんでもらいたい、と考え始めたのが「反射をしない、手入れがラク、太陽の光にも劣化しない」という特徴をもつシルクスクリーンの版画作品「タイルアート」です。現在では約60種類と増えてきました。

また1990年「大阪花の博覧会へ出品する花の背景を、木を使った面白い作品で飾ってほしい」という依頼から生まれたのが「木壁画」です。

木の自然のままの色や木目だけで描く「組木絵」とも言えるこの作品は、天然素材を使うことの面白さや難しさがあり、奥の深い素材です。木と語り、見つめ、選び、切り、磨き、組み仕上げる木壁画は、天然素材の優しさ、ぬくもりにあふれる作品になります。この作品を中心に15年ほど個展やグループ展で活動してきました。その間作品も多数制作しましたが、日本中の皆さんとお話しできたことが私の大きな財産になっています。

その木壁画を家具の扉や仏壇の扉に入れたらどうだろう、と考え制作したのが『絵のある仏檀』です。家具製作をしてくれる仲間の協力があり、たくさんの作品を日本各地のご家庭に納品してきました。

2005年、松本市から安曇野市三郷小倉に事務所を移転、工房を開きました。安曇野に移って一段と北アルプスや安曇野が好きになった気がします。毎日毎日季節の風景を眺め、裏山を犬と散策するのが日課になりました。野山を歩くとまた新しい発見もあり創作意欲も増してきます。

これからも信州の爽やかな自然を描くタイルアートと、木の温もりで描く木壁画を一点でも多く制作していきたいと考えています。そしてまた個展会場で皆さんと交わす信州の話し、山々の話し、素晴らしい自然の話しを楽しみにして活動を続けたいと思います。いつも絵の中に信州の爽やかな風を吹かせたい そう願って制作を続けています。          2018年3月 あさの たかを

↓和紙の彩色 切絵作品 (豊橋市内 そば 店)

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